忙しい方はここだけ!この記事の要約図解

「ダックスの耳から酸っぱい臭いが…」
「毎日綿棒で掃除しているのに、どうして汚れが取れないの?」
「耳から酸っぱいチーズのような臭いがして心配…」
ダックスの耳が臭いという悩みは、多くの飼い主さんが直面する切実な問題です。特に「何度掃除してもすぐにベタベタした汚れが出る」「独特の臭いが消えない」という状況は、病気なのかケア不足なのか分からず不安になりますよね。
実は、その良かれと思った掃除が逆効果になっているかもしれません。
この記事では、ダックス特有の耳の構造から、臭いの真犯人であるマラセチアの正体、そして獣医師も推奨する「綿棒を使わない正しいケア手順」を徹底解説します。
獣医学的な解剖図データや、耳の自浄作用(上皮移動)のメカニズムに基づき、科学的根拠のあるケア方法を整理しました。この記事を読めば、もう愛犬の耳掃除で迷うことはありません。
この記事でわかること
- ダックスフンドの耳が構造的に「蒸れやすく、臭いやすい」理由
- 「酸っぱいチーズ臭」の正体であるマラセチアが増殖する仕組み
- なぜ「綿棒掃除」が耳にとって百害あって一利なしなのか
- 獣医師が推奨する、イヤークリーナーを使った「失敗しない液洗浄」の手順
- 病院へ連れて行くべき「危険なサイン」の見分け方


なぜダックスの耳は臭くなりやすい?垂れ耳とL字型外耳道の「宿命」


ダックスって、他の犬より耳が汚れやすい気がするんだけど…。
おっしゃる通りです。実はダックスには、構造的に「汚れが溜まりやすく、蒸れやすい」という避けられない宿命があるんです。
ここでは、ダックスフンド特有の耳の構造と、それがなぜ臭いの原因となるのかについて解説します。
犬特有の「L字型外耳道」とは?人とは違う複雑な構造
まず理解しておきたいのが、犬の耳の構造が人間とは全く異なるという点です。
人間の耳の穴は鼓膜まで一直線ですが、犬の外耳道は「L字型(またはJ字型)」と呼ばれる特殊な形をしています。
具体的には、耳の入口からまず下に向かう「垂直耳道」があり、その先でほぼ直角に曲がって横に向かう「水平耳道」へと続きます。
【L字型構造のデメリット】
- 換気が悪い: 曲がり角があるため、奥の空気が入れ替わりにくい。
- 湿気がこもる: 一度入った水分や湿気が外に出にくい。
- 掃除が難しい: 奥が見えず、汚れが角に溜まりやすい。
このため、犬は人間よりも構造的に外耳炎のリスクが高い動物と言われています(出典: ピースワンコ・ジャパン)。
垂れ耳が引き起こす「耳内の熱帯雨林化」
立ち耳の犬種(柴犬など)は耳孔が開いているためある程度の通気が確保されますが、ダックスの大きな耳介は、蓋のように耳孔を完全に覆ってしまいます。
これにより、外気との通気が遮断され、耳道内は常に高温多湿な状態になります。例えるなら、「湿気の多い部屋で、窓を閉め切ってカーテンを引いている」ようなものです。
獣医師による解説でも、この「垂れ耳による密閉」が、耳道内の温度・湿度を上昇させ、細菌や真菌が増殖しやすい「温床」を作っていると指摘されています(出典: 竹原獣医科医院)。
個体差による影響:耳毛の密度と耳道の狭さ
さらに、ダックスフンドには個体差として以下の特徴が見られることがあります。
- 耳道が狭い: 生まれつき耳の穴が細く、通気がさらに悪い。
- 耳毛が多い: 耳の入口付近に毛が密生しており、耳垢や湿気が毛に絡まって排出されにくい。
これらが組み合わさることで、ダックスは統計的にも外耳炎の来院数が最も多い犬種の一つとなっています(出典: Hiroo Terrace Animal Clinic)。
実際に多くのダックスを見てきましたが、耳毛が多くて脂っぽい子は、特に梅雨時から夏場にかけてトラブルが急増する傾向があります。構造上のリスクを知っておくことは、ケアの第一歩ですね。
その「酸っぱい臭い」の正体は?マラセチアが増殖するメカニズム
あの独特な「酸っぱい臭い」は何なの?ただの汚れじゃない気がする…。
鋭いですね。その臭いは、実は「菌の繁殖」によるサインである可能性が高いんです。詳しく見ていきましょう。
ここでは、ダックスの耳臭の主犯格である「マラセチア」について、その増殖の仕組みと臭いの原因を解説します。
常在菌が牙を向く?「マラセチア」が異常増殖するトリガー
「マラセチア(Malassezia pachydermatis)」とは、犬の皮膚や外耳道に元々住んでいる常在菌(カビの一種)のことです。
健康な状態であれば悪さをすることはありませんが、環境のバランスが崩れると爆発的に増殖し、炎症やかゆみを引き起こします。これを「マラセチア性外耳炎」と呼びます。
【増殖の3大トリガー】
- 高湿度・高温: 垂れ耳による蒸れや、シャンプー後の生乾き。
- 皮脂の過剰分泌: マラセチアは脂質をエサにするため、脂っぽい耳は大好物。
- 免疫低下: アレルギーや体調不良で皮膚のバリア機能が落ちた時。
特にダックスは「蒸れ」と「脂」の条件が揃いやすいため、マラセチアにとって格好の住処となりやすいのです(出典: アース・ペット)。
脂肪酸の分解が原因!「チーズのような臭い」ができるまで
では、なぜマラセチアが増えるとあんなに臭うのでしょうか?
マラセチアは、皮脂に含まれる脂質(トリグリセリド)を栄養源として取り込み、酵素(リパーゼ)を使って分解します。
この分解過程で生成される「遊離脂肪酸」やその他の揮発性物質が、独特の悪臭の正体です。
その臭いは、しばしば以下のように表現されます。
- 酸っぱい臭い
- 発酵したチーズの臭い
- ヨーグルトが腐ったような臭い
- 古くなった揚げ油の臭い
もし愛犬の耳からこのような臭いがしたら、それは単なる「汗臭さ」ではなく、菌が活発に活動している証拠と考えられます。
【セルフチェック】ただの汚れかマラセチア外耳炎かを見分ける基準
「ちょっと臭うけど、病院に行くべき?」と迷った時は、以下の基準でチェックしてみてください。
【マラセチア外耳炎の可能性が高いサイン】
- 耳垢の色: 茶色〜黒色で、色が濃い。
- 耳垢の状態: ベタベタしたタール状、または湿った泥状。
- 臭い: 強烈な酸っぱい臭いや発酵臭がする。
- 行動: 耳を頻繁に掻く、頭を振る、耳の付け根が赤い。
一方、健康な耳垢は少量で乾燥しており(または少し湿っている程度)、色は薄い黄色〜茶色で、強烈な悪臭はありません。
「黒くてベタベタ」「酸っぱい臭い」が揃ったら、自宅ケアで様子を見ずに受診をお勧めします。
私の経験上、「酸っぱい臭い」がし始めた段階で受診すると、比較的軽い処置で済むことが多いです。逆に「様子見」をして慢性化させてしまうと、治療が長引く傾向がありますね。


【警告】綿棒掃除は逆効果!耳の「自浄作用」を壊さないために


汚れを取りたいから、毎日綿棒で奥まで掃除してるんだけど…ダメなの?
お気持ちは分かりますが、実はそれ、一番やってはいけないケアなんです!逆に病気を招く原因になりかねません。
ここでは、なぜ綿棒掃除がNGなのか、耳に備わっている驚きの機能「自浄作用」とともに解説します。
鼓膜まで運ぶベルトコンベア?「上皮移動」の驚くべき仕組み
犬の耳には、本来人間が手を出さなくても汚れを排出する「自浄作用」が備わっています。
具体的には、鼓膜の中心から外耳道の入口に向かって、皮膚(上皮)がベルトコンベアのようにゆっくりと移動しているのです。これを「上皮移動(epithelial migration)」と呼びます。
この仕組みのおかげで、古くなった耳垢や汚れは、自然と耳の奥から手前へと運ばれてきます。
つまり、正しい耳掃除のゴールは「奥の汚れをほじくり出すこと」ではなく、「自浄作用で手前に出てきた汚れを拭き取ること」なのです(出典: イオンペット)。
綿棒が引き起こす「耳垢の埋め立て工事」と物理的ダメージ
では、そこに綿棒を入れるとどうなるでしょうか?
L字型外耳道の「曲がり角」に綿棒が到達すると、それ以上奥へは進めません。その状態でグリグリと動かすと、せっかく自浄作用で運ばれてきた耳垢を、逆に奥(水平耳道・鼓膜側)へギュウギュウと押し込んでしまうことになります。
これを繰り返すと、耳の奥で耳垢が固まって栓をする「耳垢栓塞(じこうせんそく)」という状態になり、通気性がさらに悪化して外耳炎の原因になります。
【綿棒の3つのリスク】
- 押し込み: 耳垢を奥へ詰まらせる「埋め立て工事」になる。
- 傷: デリケートな皮膚を擦って微細な傷をつけ、菌の侵入を許す。
- 自浄作用の破壊: 摩擦で上皮移動のサイクルを乱してしまう。
獣医師も、家庭での綿棒使用は「百害あって一利なし」と警告しています(出典: みんなのブリーダー)。
【実録】「良かれと思って掃除したのに…」飼い主の失敗談から学ぶ教訓
実際に、綿棒ケアでトラブルを招いてしまった飼い主さんの事例をご紹介します。
【ケース1:几帳面な飼い主さんの悲劇】
5歳のダックスを飼うAさんは、耳の臭いが気になり、毎週お風呂上がりに人間用の綿棒で耳の奥まで念入りに掃除をしていました。茶色い汚れが取れるのが快感で、「これで綺麗になっている」と信じていたそうです。しかし1ヶ月後、愛犬が激しく頭を振るようになり受診すると、獣医師から衝撃の一言が。
「綿棒で耳垢を奥に押し込んで、さらに傷だらけにしています。これでは菌を培養しているようなものです」診断は重度のマラセチア外耳炎。良かれと思った行動が、逆に愛犬を苦しめていたのです。
【ケース2:トラウマになった例】
耳の奥を綿棒で刺激され続けた痛みから、耳掃除の時間になると唸ったり噛み付いたりするようになってしまったダックスもいます。一度トラウマになると、病院での治療も困難になってしまいます。
「汚れが見えると取りたくなる」のが親心ですが、そこをグッと我慢するのが愛犬のためです。奥の汚れは「液体」で浮かせて出すのが正解ですよ。
獣医師推奨!イヤークリーナーを使った正しい「液洗浄」5ステップ
綿棒がダメなら、どうやって掃除すればいいの?
「イヤークリーナー」という専用の洗浄液を使います。耳の中に液を入れて洗う方法なら、奥を傷つけずに汚れをドバっと出せますよ!
ここでは、動物病院でも推奨されている「失敗しない液洗浄」の手順を、5つのステップで分かりやすく解説します。
【用語解説】イヤークリーナー(耳洗浄液)
犬の耳専用の液体クリーナー。耳垢を溶かしたり、乾燥を早めたりする成分が含まれており、耳道内に直接注ぎ入れて使用します。
ステップ1:準備と耳介の清拭(いきなり液を入れない)
まず、犬を保定してリラックスさせます。いきなり液を入れると驚くので、最初はコットンにクリーナーを含ませ、耳介(耳のひらひらした部分)や入口付近の汚れを優しく拭き取ります。
ステップ2:洗浄液をたっぷりと注ぎ込む
犬の顔を少し上に向け、クリーナーのノズルを耳の入口に当てます。そして、勇気を出して外耳道があふれる程度までたっぷりと洗浄液を注ぎ入れます。
ステップ3:耳根を「クチュクチュ」と揉みほぐす
液が入ったら、すぐに耳の付け根(コリコリした軟骨部分)を親指と人差指で挟み、優しくマッサージします。
「クチュクチュ」「チャプチャプ」という水音がすれば成功です!この音が、液が奥まで届き、汚れをふやかしている合図です。このマッサージを約20〜30秒間続けます(出典: 獣医師広報板)。
ステップ4:犬自身の力(ブルブル)で汚れを排出させる
マッサージが終わったら、手を離して犬を自由にさせます。すると、犬は本能的に「ブルブル!」と激しく頭を振ります。
この「遠心力」によって、ふやけた奥の耳垢と洗浄液が一緒に外へ飛び出してきます。これが最も安全で強力な排出方法です。
※周りに液が飛び散るので、お風呂場で行うか、タオルでガードすることをお勧めします。
ステップ5:出口付近に浮き出た汚れを優しく拭き取る
最後に、耳の入口付近に出てきた汚れと水分を、乾いたコットンで優しく拭き取ります。
【重要】 この時も、決して奥まで指や綿棒を入れないでください。拭き取るのは「見えている範囲」だけで十分です(出典: 愛犬ONLINE)。
初めて液洗浄をした飼い主さんは、ブルブルの後に飛び出してくる「黒茶色のドロドロ」の量に驚愕することが多いです。「こんなに溜まっていたのか!」と感動しますよ。
【液洗浄のポイントまとめ】
- 液はたっぷり使う: 中途半端な量だと汚れが浮きません。
- 音を確認する: クチュクチュ音がしないと奥まで洗えていません。
- 奥は触らない: 排出は「ブルブル」に任せ、人は入口を拭くだけ。
失敗しないイヤークリーナーの選び方と日常のケア習慣
クリーナーにも色々あるけど、どれを選べばいいのかな?
ダックスなら「低刺激」がキーワードです。選び方を間違えると、かえって耳が赤くなってしまうこともあるので注意が必要ですよ。
ここでは、ダックスフンドに適したクリーナーの選び方と、適切なケア頻度について解説します。
ノンアルコール vs アルコール入り:ダックスに最適なのはどっち?
イヤークリーナーには大きく分けて「アルコール入り」と「ノンアルコール」があります。
【比較表:クリーナーのタイプ】
- アルコール入り:
- 特徴: スーッとして乾きが早い(速乾性)。
- 注意点: 刺激が強く、炎症がある耳や敏感肌の子にはしみて痛がる可能性がある。
- ノンアルコール(低刺激):
- 特徴: 刺激が少なく、保湿成分などが配合されていることが多い。
- メリット: ダックスや、既に赤みがある耳、皮膚が弱い子にも安心して使える。
ダックスは耳トラブルが多い犬種なので、基本的には「ノンアルコール・低刺激」タイプを選ぶのが無難です。特にセラミドなどの保湿成分や、耳垢溶解成分が入っているものは、バリア機能を守りながら汚れを落とせるのでお勧めです。
頻度はどれくらい?やりすぎも放置もNGな「耳の適正距離」
「毎日やった方がいいの?」と聞かれることがありますが、答えはNOです。
過度な洗浄は、皮膚のバリア機能を壊したり、耳道内を湿らせすぎて逆に菌を増やしたりする原因になります。
【推奨される頻度の目安】
- 健康な状態: 月1〜2回程度(シャンプーのついでなど)。
- 汚れやすい時期(梅雨・夏): 週1回程度。
- 治療中: 獣医師の指示に従う(毎日〜数日に1回)。
大切なのは「掃除」をルーチンにすることではなく、「観察(チェック)」を毎日することです。
毎日耳をめくって臭いや赤みをチェックし、「汚れていたら洗う」というスタンスが、最も耳に優しいケア習慣です。
最新ケアの考え方:マイクロバイオーム(菌のバランス)を整える
近年の獣医学では、耳の中を「徹底的に消毒して無菌にする」という考え方から、「菌のバランス(マイクロバイオーム)を整える」という考え方へシフトしています。
マラセチアも常在菌の一つなので、完全にゼロにする必要はありません。低刺激なケアで耳の環境(pHなど)を整え、「悪さをしない程度に共存する」状態を目指すのが、長期的な健康の秘訣です(出典: 動物皮膚科の動向)。
「洗いすぎない勇気」も大切です。臭いが気にならないなら、何もしないのが一番のケアだったりすることもあるんですよ。
この症状は自宅で洗っちゃダメ!病院へ行くべき受診の目安
様子を見ていいのか、すぐ病院に行くべきか迷う…。
以下のサインがある時は、自宅ケアはストップです!無理に洗うと取り返しのつかないことになる可能性があります。
ここでは、自宅での洗浄を中止し、即座に獣医師の診察を受けるべき「危険なサイン」について解説します。
自宅洗浄が危険なケース:鼓膜穿孔と中耳炎のリスク
もし、鼓膜に穴が開いている(鼓膜穿孔)状態で洗浄液を大量に入れると、液が中耳や内耳に流れ込み、激しい痛みや神経症状を引き起こす危険があります。
【絶対NGな症状】
- 痛み: 耳を触ろうとすると「キャン!」と鳴く、怒る、逃げる。
- 出血・膿: 耳から血や、ドロっとした膿が出ている。
- 腫れ: 耳の穴が塞がるほどパンパンに腫れている。
これらの症状がある場合は、外耳炎が重度化しているか、中耳炎を併発している可能性があります。洗浄液を入れるのは危険ですので、何もせずに病院へ連れて行ってください(出典: Pet Family Insurance)。
神経症状に注意!耳のトラブルが全身に波及するサイン
外耳炎を放置して炎症が奥(内耳)まで進むと、平衡感覚を司る神経に影響が出ることがあります。
- 斜頸(しゃけい): 首を傾げたまま戻らない。
- 眼振(がんしん): 黒目が揺れている。
- ふらつき: まっすぐ歩けない、倒れる。
これらは内耳炎や前庭疾患のサインです。「ただの耳の臭い」と甘く見ていると、難聴や平衡感覚の障害といった深刻な事態を招くことがあります。
専門医(耳科)での治療:オトスコープによる精密洗浄
病院では、オトスコープ(耳内視鏡)を使って耳の奥まで確認しながら、専用の器具で汚れを洗い流す処置ができます。
家庭用のクリーナーでは取れない、奥で固まった「頑固な耳垢栓塞」も、プロの手なら安全に除去できます。また、耳垢を検査して菌の種類を特定し、その菌に効く最適な点耳薬を処方してもらうことが、完治への最短ルートです。
「病院に行くとお金がかかるから…」と市販薬で粘る方がいますが、結果的に悪化させて治療期間が長引くケースが後を絶ちません。最初の診断だけでもプロに任せるのが、結果的に一番の節約になりますよ。
ダックスの耳のケアに関するよくある質問(FAQ)
- Q1: 綿棒を入口付近だけで使うのもダメですか?
-
A1: 入口のヒダ(溝)にある汚れを軽く拭う程度なら可能ですが、犬が急に動いた時に奥へ突き刺さるリスクがあります。安全のためには、コットンやガーゼを指に巻いて優しく拭く方法をお勧めします。
- Q2: 臭いはあるけど耳垢は出てきません。それでも洗浄は必要?
-
A2: 臭いがある場合、見えない奥(水平耳道)に耳垢が溜まっている可能性があります。一度液洗浄を行い、出てくる汚れを確認してみてください。何も出ないのに臭う場合は中耳炎などの可能性もあるため、受診をお勧めします。
- Q3: 人間用のウェットティッシュで耳を拭いてもいいですか?
-
A3: 人間用はアルコール濃度が高かったり、香料が含まれていたりして、犬の薄い耳道皮膚には刺激が強すぎることがあります。必ず「ペット用」、できれば「耳専用」のノンアルコールタイプを選んでください。
- Q4: 嫌がって暴れるのですが、無理にでも洗うべきですか?
-
A4: 無理やり押さえつけて行うと、耳掃除そのものがトラウマになり、二度と触らせてくれなくなります。まずは「耳を触ったらおやつをあげる」練習から始め、少しずつ慣らしてください。激しく嫌がる場合は、無理せず動物病院やトリマーに依頼しましょう。
- Q5: 耳掃除をしたら逆に耳が赤くなってしまいました。
-
A5: 洗浄液の刺激が合わなかったか、マッサージや拭き取りの力が強すぎた可能性があります。または、元々あった炎症が刺激で顕在化したのかもしれません。赤みが数日引かない場合は受診してください。
- Q6: マラセチアは人間にうつりますか?
-
A6: 犬のマラセチア(Malassezia pachydermatis)は、健康な人間にうつって症状を出すことは稀です。ただし、免疫力が低下している人には稀に感染する報告もあるため、ケアの後は必ず石鹸で手を洗うなど、清潔を保つことが基本です。


まとめ:ダックスの耳の臭いを攻略する3つの鍵
本記事では、ダックスフンドの耳が臭う原因と対策について解説しました。
【総復習】ダックスフンドの耳ケア重要ポイント
- 構造の理解
- 垂れ耳とL字型外耳道は、湿気がこもりやすい「蒸れの温床」。毎日のチェックと通気性の確保が不可欠。
- マラセチア対策
- 「酸っぱい臭い」や「黒いベタベタ耳垢」は増殖のサイン。掃除不足ではなく、環境の悪化が原因と知る。
- ケアの正解
- 綿棒は捨て、イヤークリーナーによる液洗浄に切り替える。
- 自浄作用を信じ、奥は触らず「手前に出てきた汚れを拭き取る」に徹する。
- 受診の決断
- 痛み、赤み、腫れがある場合は、自宅ケアで粘らずプロの診断を受けることが、愛犬を守る最短ルート。
次の一歩:今すぐ正しいイヤークリーナーを手に入れよう
まずは愛犬の耳の臭いを「嗅ぐ」ことから始めましょう。もし酸っぱい臭いがするなら、低刺激なクリーナーを用意し、この記事の手順で優しくケアしてあげてください。清潔な耳は、愛犬のストレスを減らし、健やかな毎日を守る第一歩です。


筆者より:この記事をまとめながら感じたこと
改めてダックスフンドの耳がいかにデリケートな構造をしているかに驚かされました。特に「良かれと思って使っていた綿棒が、実は耳垢の埋め立て工事になっていた」という体験談は、私自身も深く考えさせられるポイントでした。犬は言葉で痛みを伝えられません。
だからこそ、私たち飼い主が正しい知識を持ち、愛犬の体に優しいケアを選択することの重要性を痛感しました。この記事が、耳の臭いに悩むダックスと飼い主さんの助けになれば、これほど嬉しいことはありません。




コメント