柴犬の耳がずっと臭い…。綿棒で掃除してもすぐベタベタになるし、これってもしかして病気なの?ダックスの垂れ耳も蒸れて心配…
柴犬の耳が臭い、あるいはダックスの耳が臭いと悩む飼い主さんは多く、良かれと思って綿棒を使っているケースも少なくありません。
この記事では、耳が臭くなる科学的な原因(バイオフィルム)と、綿棒を使わない正しい耳掃除の方法、プロが厳選したイヤークリーナーを徹底解説します。
最新の獣医耳科エビデンスに基づき、炎症を繰り返さないための「根治を目指すケア」を分かりやすくまとめました。
この記事でわかること
- 柴犬・ダックスの耳が臭くなる正体「バイオフィルム」とは?
- なぜ綿棒はダメなの?耳垢を押し込み外耳炎を招くメカニズム
- アルコール入りはNG?耳にしみない低刺激洗浄液の選び方
- 耳道内のpHバランスを整え、菌の増殖を抑える「酸性バリア」の重要性
- 動物病院のビデオオトスコープによる全層洗浄と自宅ケアの違い


柴犬の耳が臭い正体は「バイオフィルム」?菌の要塞と慢性外耳炎の仕組み


柴犬の耳が臭い原因って、単なる汚れじゃないんですか?
実は『菌の要塞』とも言えるバイオフィルムが原因かもしれません。これがあると、薬さえ弾いてしまうんですよ。
ここでは、柴犬の耳が臭い悩みを長引かせる最大の障壁、バイオフィルムの仕組みとリスクについて解説します。
排水溝のヌメりと同じ?菌を守る粘着膜が薬を弾くプロセス
犬の慢性外耳炎において、細菌や真菌(マラセチアなど)が耳道内で増殖すると、粘着性の多糖・タンパク質からなる「バイオフィルム」と呼ばれる膜状構造を形成します(出典: sennan-ah)。
このバイオフィルムは、排水溝のヌメリや歯垢と同じようなもので、微生物が自らを保護するための集合体です。この中に細菌が埋もれることで、せっかく塗った抗菌薬や、犬自身の免疫細胞さえも内部まで届かなくなってしまいます。
【用語解説】バイオフィルム
細菌や酵母が自分の周囲に作る「粘着性の膜」のことです。薬剤を弾くバリアのような役割を果たします。
なぜ再発を繰り返す?耳道奥に潜む「残り菌」による悪循環
外耳炎がなかなか治らない理由もここにあります。表面の菌を薬で抑えても、バイオフィルム内部の菌が生き残ってしまうため、治療を止めるとすぐに再増殖を始めるのです。
特に柴犬やダックスのように、アレルギー体質や耳道の構造的な問題を抱えている場合、この「残り菌」が再発の火種となり、慢性的な外耳炎へと進行してしまいます(出典: ibukino-ah)。
【体験談】「耳の排水溝」に絶句。ダックスの耳道奥で見つかったヌルヌル耳垢の正体
【垂れ耳ダックス・慢性外耳炎の事例】
「薬を入れてもすぐ戻る」ことに疑問を持ち、耳科専門の病院を受診したダックスの飼い主さんは、モニターに映し出された光景に絶句しました。
「耳の奥が、マジで『排水溝のヌメり』そのものだったんです。茶色いジェル状の膜がびっし張り付いていて、先生から『これがバイオフィルムです。今までの薬はこの壁の上に乗ってただけですよ』と言われました。あのヌルヌルを見て、掃除の仕方を変えなきゃと痛感しました。」
【バイオフィルムと慢性外耳炎のポイントまとめ】
- バイオフィルムは菌を守る「粘着性の膜」で、薬剤を物理的に弾く。
- 膜の内部に菌が残るため、再発を繰り返す悪循環に陥りやすい。
- 完治には、まずこの「膜」を壊す前洗浄が不可欠。
「洗っても洗っても臭う」のは、汚れが落ちていないのではなく、菌が作った強固なバリアに阻まれていたからなんですね。排水溝の掃除と同じで、まずはヌメりを取り除くことが先決だと言えます。
酸性バリアが崩壊?柴犬の耳が臭い原因となる「耳道内pH」の乱れ
耳が臭いのは体質だと思っていましたが、お腹の環境とかも関係あるんでしょうか?
直接的には耳の中の『pH(酸性度)』が鍵を握っています。健康な耳は、菌を寄せ付けない酸性バリアで守られているんです。
ここでは、柴犬の耳が臭い原因となる耳道内pHの乱れと、酸性バリアの重要性について解説します。
健康な耳は弱酸性!菌の繁殖を抑える「酸性被膜」の役割
健康な犬の耳道は、pHが弱酸性〜中性域(5.5〜7前後)に保たれています。この適度な酸性環境が「酸性バリア」となり、マラセチアや細菌などの病原菌が過剰に増えるのを防いでいます(出典: vet.xrea)。
外耳炎になるとpHがアルカリ化?マラセチアが増殖する悪条件
ところが、何らかの理由で皮脂が増えたり炎症が起きたりすると、耳の中のpHがアルカリ側に傾いてしまいます。このアルカリ化した環境は、マラセチアが大好きな「増殖の温床」です。菌が増えることでさらにpHが上がり、バリアが崩壊するという負のループが発生します。
【用語解説】耳道内pH
耳の中の酸性度・アルカリ度のことです。病原菌の増殖しやすさに直結します。
耳道を正常な環境に引き戻す!pH調整成分(EDTA-Trisなど)の重要性
この負のループを断ち切るために有効なのが、耳の中の環境を整える成分です。例えば、トリス-EDTA配合の洗浄液は、耳道を点耳薬が働きやすいpHに調整し、さらに細菌の細胞壁を弱らせる効果があります(出典: kirikan)。
【ここがポイント:耳道内pHの重要性】
- 健康な耳:弱酸性で菌が増えにくい。
- 外耳炎の耳:アルカリ化して菌が繁殖しやすい。
- 対策:洗浄液でpHを正常に戻し、薬が効く環境を作る。
「耳が臭い柴犬」の多くは、このpHバランスが崩れてしまっています。単に菌を殺すだけでなく、お腹の環境と同じように「菌が住み着きにくい土壌」に整えてあげることが大切なんです。
綿棒は絶対NG!耳が臭い柴犬にやってはいけない「NG耳掃除」


耳が臭いと、つい綿棒で奥まで掃除したくなるのですが、やっぱり良くないですか?
絶対に避けてください。L字型の耳道では、汚れを奥へ奥へと『パッキング(押し込み)』しているのと同じなんです。
ここでは、耳が臭い柴犬に対してやってしまいがちな綿棒掃除のリスクと、正しいケアの考え方を解説します。
L字型の耳道構造が盲点?耳垢を奥に押し込んでしまう物理的リスク
犬の耳道は、入り口から縦に下がり、その先で急カーブして横に曲がる「L字型」をしています(出典: o-vet)。
綿棒を耳に入れると、カーブの先に溜まった汚れまでは届かず、むしろ手前の耳垢を奥へとグイグイ押し込んでしまいます。押し込まれた耳垢は「栓」のようになり、湿気と菌を閉じ込めて炎症をさらに悪化させてしまうのです。
皮膚バリアを傷つける?綿棒による微細な傷と二次感染の危険性
また、犬の耳道の皮膚は非常に薄くデリケートです。綿棒でゴシゴシこすると、目に見えない微細な傷がつき、そこから細菌が入り込んでしまいます。さらに、犬が急に頭を振った拍子に綿棒が深く入り、鼓膜を突き破ってしまう重大な事故も後を絶ちません(出典: aeonpet)。
【体験談】良かれと思った耳掃除が「外耳炎の引き金」に?後悔する飼い主の声
【綿棒掃除信者の後悔】
「耳そうじ=善行」と信じていた柴犬の飼い主さんは、ある日、愛犬の耳が真っ赤に腫れ上がり、激臭を放っていることに気づきました。
「お風呂上がりに綿棒でクルクルするのが習慣でした。でも病院でカメラを見せてもらって愕然。耳垢が奥にみっちり詰まっていて、『飼い主さんが綿棒で奥に詰め込んでますよ』と言われました。良かれと思ってやっていたことが、愛犬を苦しめていたなんて…。」(知恵袋・ブログ)
【やってはいけない耳掃除チェックリスト】
- 綿棒の使用:汚れを奥に押し込み、皮膚を傷つける。
- 乾いた脱脂綿でこする:摩擦でバリアを壊す。
- 人間用の消毒液を使う:刺激が強すぎて「しみる」痛みの原因に。
「見えるところだけ」を掃除しても根本解決にはなりません。耳の掃除は「こすり取る」のではなく、洗浄液で「浮かせて出す」のが正解です。
プロ厳選!柴犬の耳が臭い悩みを解決する低刺激な耳洗浄液ランキング
綿棒がダメなら、何で洗えばいいんですか? おすすめの洗浄液を教えてください。
『アルコールフリー』で『しみにくい』ことが第一条件です。プロが現場で信頼している洗浄液をランキングで紹介します。
ここでは、柴犬の耳が臭いトラブルを解決するための、おすすめ洗浄液(イヤークリーナー)を厳選して紹介します。
アルコールフリーは鉄則!炎症がある耳でも「しみにくい」クリーナーの基準
多くの飼い主さんが耳掃除を諦めてしまう原因に、「犬が狂ったように嫌がる」ことがあります。実はこれ、洗浄液に含まれるアルコールが原因かもしれません。
アルコール(エタノール等)入りの液は、炎症がある耳に注ぐと、火がついたような激しい痛みを引き起こします(出典: animal-chiba)。
愛犬にトラウマを植え付けないためにも、アルコールフリー・低刺激の製品を選ぶことが鉄則です。
成分で選ぶ!イヤークリーナーTOP5
第1位:エピオティック(ビルバック)
世界的に信頼されている定番。アルコールフリー・中性で、高い洗浄力と圧倒的な低刺激性を両立。サリチル酸が角質を整え、日常ケアから治療の補助まで幅広く使えます(出典: petgo)。
第2位:オトフラッシュ(ダームケア)
「バイオフィルムを壊す」ことに特化した前洗浄剤。界面活性剤の力でヌメりを効率よくフラッシュします。薬を塗る前の下地作りに最適です。
第3位:トリス-EDTAオチック(キリカン)
獣医師が治療の現場で多用するプロ仕様。pHを整えて細菌のバリアを弱め、点耳薬の効果を最大化します(出典: kirikan)。
第4位:ノルバサンオチック
殺菌成分配合のロングセラー。汚れ落ちが良い反面、炎症が強い耳には刺激になる場合があるため、日常ケア向きです。
第5位:植物由来低刺激クリーナー
オリーブオイルやグリセリン配合。耳垢が乾燥しているタイプや、パピーの初めての耳掃除に。
【口コミ】洗浄液を替えたら嫌がらなくなった?飼い主が実感した使い心地の差
【洗浄液選びの成功体験】
「以前のクリーナーでは液を入れた瞬間に『キャン!』と叫んで逃げ回っていましたが、エピオティックに替えたら、気持ち悪そうにプルプルするだけになりました。『しみる地獄』から解放してあげられて本当によかったです。」
【おすすめ洗浄液の選び方まとめ】
- 炎症がある時:必ず「アルコールフリー」の低刺激タイプを選ぶ。
- 薬が効かない時:バイオフィルム対策の「オトフラッシュ」等を検討。
- 迷ったら:動物病院で診察を受け、今の耳の状態に合うものを選んでもらう。
「しみる液」を使い続けることは、愛犬への虐待になりかねません。成分表を見て「アルコール(エタノール)」が入っていないか、まずはそこをチェックするだけでも耳掃除の成功率は格段に上がります。
垂れ耳のダックスとは何が違う?柴犬特有の耳ケア頻度とポイント
耳が立っている柴犬と、垂れているダックスでは、臭いの原因やケア方法は違うのでしょうか?
基本は同じですが、注意すべきポイントが異なります。それぞれの特徴に合わせた攻略法を見ていきましょう。
ここでは、柴犬の耳の臭い対策と、ダックスなどの垂れ耳犬種におけるケアの違いを整理します。
垂れ耳のダックス:湿度管理と定期的なクレンジングの重要性
ダックスフンドなどの垂れ耳犬種は、構造的に通気性が悪く、耳道内の温度と湿度が上がりやすいのが宿命です。これはマラセチアが大好きな「蒸し風呂」状態(出典: ibukino-ah)。
こまめなチェックと、週1回程度の定期的なクレンジングで湿気と耳垢を逃してあげることが重要です。
脂性肌の柴犬:皮膚病(脂漏症)との連動と変化の観察
一方、柴犬は立ち耳で通気性は良いですが、脂漏症(しろうしょう)などのアレルギー体質が多い犬種です。耳だけが悪いのではなく、全身の皮膚から出る皮脂が多いために耳トラブルを起こしているケースが目立ちます(出典: circus-ah)。
柴犬の場合、耳掃除だけで解決しようとせず、適切なシャンプーで全身の脂をコントロールすることが耳の健康にも直結します。


ダックスは「湿度対策」、柴犬は「皮脂対策」。同じ「耳が臭い」悩みでも、アプローチの優先順位が違うんですね。愛犬のルーツを知ることが、正しいケアの近道になります。
治らない柴犬の耳が臭いトラブルに。ビデオオトスコープによる全層洗浄の効果
自宅で洗ってもどうしても臭いが取れません。もう諦めるしかないのでしょうか?
諦めないでください。動物病院の『ビデオオトスコープ』なら、目に見えない奥の奥まで徹底的に洗浄できるんです。
ここでは、慢性化・難治化した柴犬の耳が臭いトラブルへの救世主、ビデオオトスコープによる最新治療を解説します。
鼓膜まで見える!内視鏡下でのピンポイント耳垢除去とは
ビデオオトスコープ(耳内視鏡)は、拡大カメラとライトを備えた最新機器です。これまでの「液を入れて揉むだけ」の洗浄では届かなかった鼓膜のすぐそばまで、モニターで確認しながら直接掃除ができます。
慢性・難治性外耳炎の救世主?麻酔下で行う本格治療のメリット
カテーテルを使ってバイオフィルムをピンポイントで水圧洗浄したり、硬くなった耳垢を鉗子でつまみ出したりできるため、自宅ケアでは不可能なレベルの「リセット」が可能です。何度も再発する耳トラブルには、ポリープや異物が隠れていることもありますが、それらも確実に発見・処置できるのが最大のメリットです。
【ビデオオトスコープ洗浄のメリット】
- 徹底除去:バイオフィルムを物理的に完全破壊できる。
- 原因特定:ポリープや鼓膜の損傷を直接目視できる。
- 再発防止:耳の中を一度「無」の状態に戻すことで、薬の効きを最大化する。
オトスコープの映像を見た飼い主さんからは、「今までの点耳薬は汚れの上に乗ってただけだったんだ」という驚きの声が上がります。行き詰まった時は、プロの設備に頼ることが「一生治らない」からの脱出口になるかもしれません。
柴犬・ダックスの耳が臭いに関するよくある質問
- Q1: 柴犬の耳が「納豆みたいな臭い」がするのは普通ですか?
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A1: いいえ、普通ではありません。マラセチア(酵母菌)が過剰に増殖しているサインであり、すでに外耳炎が始まっています。「犬だから臭うのが当たり前」と思わず、早めに動物病院を受診してください。
- Q2: 耳掃除の頻度は毎日がいいですか?
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A2: 毎日はやり過ぎです。健康な耳なら1〜2週間に1回程度で十分です。頻繁に掃除しすぎると、耳道の皮膚バリアを壊してしまい、かえって感染症を招く「掃除しすぎ外耳炎」になるリスクがあります。
- Q3: 人間用の綿棒で犬の耳を掃除していい?
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A3: 絶対にやめてください。犬の耳道はL字型で深く、綿棒は汚れを奥にパッキング(押し込み)してしまいます。また、犬が急に動いた際に鼓膜を突き破るなどの重大な事故に繋がるため非常に危険です。
- Q4: 洗浄液を入れた後に犬が頭を振るのを止めるべき?
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A4: 止めないでください。頭を振る(ブルブルする)ことで、液によって浮き上がった耳垢が遠心力で外に出てきます。むしろ、しっかり振らせることが正しい耳洗浄のステップです。
- Q5: 耳の中の毛(耳毛)は抜くべきですか?
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A5: 犬種や個体差によります。耳毛を抜くことが皮膚の刺激になり、外耳炎を誘発するケースもあります。抜く必要があるかどうかは、愛犬の耳の状態を診て獣医師に判断してもらいましょう。
- Q6: オトスコープ洗浄は全身麻酔が必要?
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A6: 多くの場合は全身麻酔下で行われます。動くと危険な耳道奥を徹底的に洗浄し、痛みを与えずに処置を完遂するためです。ただし、麻酔のリスクなどは事前の検査に基づき獣医師としっかり相談してください。
編集後記:耳の臭いは愛犬からの「聞こえない悲鳴」
今回、バイオフィルムという概念を深く調べていて、私自身も「良かれと思ってしていた耳掃除」がいかに危険だったかを痛感しました。特にダックスや柴犬のように耳トラブルが多い犬種にとって、飼い主さんの正しい知識こそが、愛犬を痛みから救う唯一の手段です。
納豆臭を「犬の個性」と思わず、健康なピンク色の耳を守るための第一歩を今日から始めてみませんか。
柴犬の耳が臭いトラブルの重要ポイント総復習(まとめ)
- 原因の特定(結論)
- 耳の悪臭 + ベタベタ耳垢 = バイオフィルム形成のサイン。菌の膜が薬を弾いている。
- 健康な耳は弱酸性。外耳炎になるとアルカリ化し、マラセチアが繁殖しやすくなる。
- 正しいケアの3原則
- 1. 綿棒は絶対NG:耳垢を奥に押し込み、外耳炎を悪化させるだけ。
- 2. アルコールフリーの洗浄液を選択:しみる痛みを防ぎ、愛犬のトラウマを回避。
- 3. マッサージ + ブルブル + 拭き取り:液を入れて耳の根元を揉み、犬自身に排出させる。
- プロへの相談タイミング
- 「掃除してもすぐ臭くなる」「耳を触ると怒る・悲鳴を上げる」場合は直ちに受診。
- 難治性の場合は、ビデオオトスコープによる根本洗浄を検討すること。





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